メモオフドラマCDはたくさんありますが、これがベストかもしれません。
さすがサイトロン。
「メモオフ」シリーズ3作品のヒロインたちが繰り広げる、切ないふたつのストーリー。
1本目の「オンリーワン・チョコレート」は、リリースが2月ということもありバレンタインのお話。「想君」の荷嶋姉妹の葛藤を描く。たったひとりの妹を想い、自分の心を偽ってしまう音緒。しかし妹の深歩にとっては、それは同情としか感じられない。ぶつかり合うことを避け、すれ違ってしまうふたりの心。しかしそこは仲良し姉妹、根底ではしっかり繋がっていることが再認識されるという「ちょっといいお話」。
2本目の「さよなら」では、なんと彩花がこの世界に帰ってきた。最期に言えなかった「さよなら」を、唯笑に伝えるために。一方の唯笑も、いなくなったニンニンネコピョンを探すために、街中を歩き続ける。「さよなら」を言わずに離れてしまうのは、あまりに辛いことだと知っているから。そしてふたつの「さよなら」が、唯笑にもたらされる。激しく動揺する唯笑。そしてその結末は、ぜひその耳で確かめていただきたい。
これまでのドラマCDの集大成とも言える本作だけに、「何度でも聴ける、そして何度でも泣ける」という良質の作品。BGMは「メモオフピアノコレクション」から数多くセレクトされ、全体的に落ち着いた仕上がりをみせている。数年来「メモオフ」を追い続けている筋金入りのファンはもとより、「メモオフ」初心者にも入門編としてオススメできる1枚。群青色を基調としたジャケットを手元に置いて眺めているだけでも、温かく優しい気持ちになれるだろう。
ちなみに「おまけ編」では本編を喰うくらいに笑わせてくれるので、涙を乾かすにはちょうどいいかも知れない。