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井筒和幸

パッチギ ! スタンダード・エディション [DVD]

パッチギ ! スタンダード・エディション [DVD]

人気ランキング : 33626位
定価 : ¥ 3,990
販売元 : ハピネット・ピクチャーズ
発売日 : 2005-07-29

価格 商品名 納期
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『ゲロッパ!』の井筒和幸監督が、若者たちの恋と喧嘩を軸に、日本と朝鮮の深い溝とそれを乗り越える前向きな力を問う屈指の傑作青春映画。1968年の京都、高校2年の康介(塩谷瞬)はかねがね敵対する朝鮮高校に親善サッカー試合の交渉をするはめに。しかし訪れた朝鮮高校で彼は、音楽室でフルートを吹くキョンジャ(沢尻エリカ)に一目ぼれし、彼女と仲良くなりたい一心で、『イムジン河』の歌をギターで覚えるが……。
ベースは国籍の違いによる日本版『ロミオとジュリエット』だが、その実二国間のさまざまな世代が織り成すエネルギッシュな群集劇として見事に屹立。また深刻な問題に真正面から取り組みつつも、あくまでもにぎやかでコミカルに進むテイストからは、井筒監督ならではの人間讃歌がうかがえよう。娯楽を機軸に、観る者の意識を啓蒙させ向上させえる、これぞ真のエンタテインメントと断言したい。なおパッチギとはハングル語で“頭突き”のこと。“突き破る”“乗り越える”という意味もある。(増當竜也)

いきなりのオックスにびびった!!! (改訂版)

冒頭いきなり登場するオックスのステージ場面にびびる。'68年京都のジャズ喫茶「Eden」でのステージという場面、メンバーの顔がよく似ているのには感心。(京都のザ・サイクロンズというバンドが演してるそうです)ステージ衣装、もちろん楽器、はては失神ポーズまでよく再現しているが、歌はなぜかかなり下手。こんなに下手だったの? 当時のオックス。かなりあり得る話だが、井筒監督ならそこまで知っていての仕業?「ダンシング・セブンティーン」「スワンの涙」の2曲が演奏されているが、2枚目のシングル「ダンシング・セブンティーン」が'68年9月5日発売、3枚目「スワンの涙」12月10日発売だが、映画では夏のシーンだったからこのへんは微妙。ちなみにオックスのメンバーがその初期に出演していた京都のジャズ喫茶は「田園」。ともあれこの冒頭のオックスのシーンだけでも見る価値十二分!! そして、もちろんこの映画の主題となるのが、ザ・フォーク・クルセダーズの「イムジン河」。映画の随所で流れるが、なかでも主演の康介(塩谷 瞬)が歌う新録ヴァージョンは真摯な歌い方が好感もてるなかなかの出来。クライマックスの勝ち抜きフォーク合戦での場面は感動的。当時、「イムジン河」のシングルは発売中止にはなったが、ラジオではけっこう聴けた記憶がある。おそらく発売前の事であろうが。なので、ディレクター役の大友康平の演技が少々臭く感じてしまったが・・・ それにしても、主演の塩谷 瞬の存在感は光っている、本当にこんな若者居そうだもんな当時の京都には。楽器店でのシーンなんかでは、ゴールデン・カップス時代の加部正義にも似ていた。それからオダギリ・ジョー。これもホントに居そうだあの頃の京都には。あと、京大西部講堂のシーンも印象的、意外と小さいなと感じた。なにしろ村八分のライヴ盤のジャケで見ていただけだったから。ラストの「あの素晴らしい愛をもう一度」は、やはりオリジナル・ヴァージョンでいって欲しかったが。

日本と朝鮮の歴史を背景に、若さと熱さがパッチギ(頭突き)の如くはじけ飛ぶ


ご存知毒舌の井筒監督、この作品で新人賞を受賞した沢尻エリカ等が演じる。

日本の朝鮮支配、南北分裂という歴史を背景に、日本と朝鮮の高校生が対立し、
対立しながらも一部の高校生や人々は歴史を乗り越え協調していこうとする姿を描く。

協調しようとしながらも、まだ渡りきれない深い溝があることも同時に描き
歴史の重さを再認識させられる。

喧嘩や暴力、性的描写のシーンが多少過激なため
子供や女性向きではないかも知れないが、
その分登場人物の若さや熱さ、飾らない本音の人間臭さが感じられる、非常に熱い作品である。

ただ朝鮮人を良く知られる日本人俳優が演じているため、
朝鮮語は上手く出来ているとは思うが、歴史を語る際に深みが感じられないところが若干残念。

これが「当時」のリアルであろう

毛沢東を、世界を救う英雄として讃える。
北朝鮮を、憧れの約束の地として語る。
どちらも、今日的視点で言えば、間違っている。
が、「当時」は「今日」ではない。
自分も60年代当時は、鉄腕アトムにあこがれ、
科学の進歩が人類の幸福をもたらすと信じていた。
むしろ、当時、未来を信じて北朝鮮に戻った人たちは、
今日どんな思いで生きているのだろうか、
なんてことに思いをはせてしまった。

ところで、主人公の少年、ヒロインに一目ぼれって、
ただ見た目だけかよ!、と突っ込みをいれたくなる。
が、自分もこの映画で沢尻エリカに一目ぼれしてしまったので、
まったく人のことは言えない。

残念ながら、好みで言えば好きなタイプの映画ではないので☆三つ。
ただ、この映画を観て、井筒監督が『Always』に噛みついたのは
ある意味当然、まあ噛みつく権利はあるかな、と思った。

泣くまいと思ったけど泣いてしまった

あまり日本映画が好きじゃないので泣いてたまるかと
思っていたけれど、思わず泣いてしまいました。
自己責任論がはびこる世の中で、
自分はどちらかというと自己責任派だったし、
「貧しい人は環境のせいにせず自分でなんとかすべし、
なぜなら貧しくても努力して何とかした人もいるからだ」
という論理だったが、この映画を見て全く同じ台詞を
今吐くことはできない。「どうしようもない」ことだってあるからだ。
在日外国人に関しては、アジア人には日本語を話し日本と同化することを求めるのに
ただ英語を話せるというだけで欧米人(特に白人)をちやほやする
傾向があると以前から思っていました。
すべての外国人をあるがままに受け入れられるほど成熟するには
日本はまだまだ時間がかかりそうだと思います。
左翼右翼、日本の戦争責任の範囲、そしてこの映画に関して
思いつきでイデオロギー的賛否を述べる前に、
私も含め一人一人がまずよく歴史を勉強すべきです。

前半ちょっと間延びしている感じもあると思いました。
朝鮮学校の高校生の描き方は賛否両論ですが、
見る人が見ればびっくりしてしまうかも。
ただ、当時の彼らの様子を美化しても仕方ないので、
何事も一般化せず、ああいうこともあったんだとして
見るとよいと思います。
安成が朝鮮人の集まりで礼儀正しく振舞っていた姿、
また僧侶(?)がクライマックスの葬式で康介に言った言葉は
普段日本に対してためてきた鬱憤の裏返しなのだろう。
それにしても康介は本当によくやったと思う。
あの時代の日本人なら特に、なかなかできることではないのでは。

俳優女優もよかった。特に安成=高岡蒼佑は◎。
すごく男らしい俳優さんだと思います。
そしてなんといっても沢尻エリカ。すばらしかったです。

いやいやいやいや

コレが井筒イズムでしょ。
理屈ばっかり並べて何が面白いん?
考えずに感じろ。
痛いものは痛く描く。
リアリズムでしょ。
傑作ですよ。

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