森田芳光
間宮兄弟 スペシャル・エディション (初回限定生産) [DVD]
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人気ランキング : 19105位
定価 : ¥ 4,935
販売元 : 角川エンタテインメント
発売日 : 2006-10-20 |
間宮明信と徹信は仲のいい兄弟。それぞれ立派な社会人だが、趣味、価値観、モテなさ加減も一緒のふたりは、仕事以外、ほとんど行動をともにしている。ある日、カレーパーティを企画したふたりは、それぞれちょっと気になる女性を招待する。一方、明信は会社の先輩の離婚に協力を求められ困惑。兄弟ふたりの平和な生活に変化が訪れる…。
江國香織の同名小説を、森田芳光が映画化。映画やTVで活躍する名バイプレイヤーの佐々木蔵之介とドランクドラゴンの塚地武雄が間宮兄弟に扮している。兄弟離れができない自立しきれない男ふたりの物語は、描き方によっては変人扱いされてしまいそうだが、森田監督は家族を誰よりも大切にする誠実さを全面に出し、ふたりのズレ加減をユーモアの核にして、本作をコミカルなヒューマンドラマに仕上げた。ふたりを取り巻く女性陣、常盤貴子、沢尻エリカ、中島みゆきなどが、キャラクターをしっかり際立たせた好演。しかし、なにより注目してほしいのは、佐々木と塚地。ふたりの明るいキャラクターと相性の良さのおかげで、この映画は心温まる作品になった。(斎藤 香)
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CSでやっていたのでみた |
もてないし、仕事もちゃらんぽらんだけど毎日楽しく暮らせてる。
そんなシチュエーションを心地よく見せる映画だと思う。
特に苦痛も感じず最後まで見れた。
この兄弟は何となくスチャダラパーの松本兄弟を連想させられた。
エンディングテーマはスチャダラパーがはまったのでは?
ブ男が美女にチヤホヤされる話なので、男性には心地よく女性には退屈な配役かもしれない。
沢尻エリカが一番印象に残った。
原作モノということでストーリーの流れ方が、かけ足的、ダイジェスト的で散漫な印象があった。
エピソードを絞った方が密度のある作品になった気がする。
1回見るには楽しめる作品だが、くり返しみたい映画ではない。
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童貞の中学生みたい |
気持ち悪いほど仲のいい兄弟が童貞の中学生みたいに恋愛するだけの中身が全くない映画でした。現代の作家に多いこの中身がなく雰囲気だけで描いていくストーリーに本当にうんざりします。
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ほのぼのとした、可愛らしい作品。 |
さすがに森田芳光監督だけあって、うまいし、面白い。
未読だが、原作もよかったのだろうと推測される。
映画では、さまざまな人間模様やそれぞれの心理が、わりとストレートに表現されていて、分かりやすかった。
この監督は、ひねりをきかせたユーモアが持ち味だと思うが、作品によっては、それが嫌味に感じられることもある(あくまでも個人的にだが)。
しかし、この作品では、ひねりのきかせ具合もちょうどよい塩梅で、“心温まる人情喜劇”に仕上がっていた。
クスクス笑いやニヤニヤ笑いに満ちていながら、時に、しみじみとした感慨も味わえる。
兄弟を演じたのが佐々木蔵之介と塚地武雄(ドランクドラゴン)、というのも絶妙な配剤。
塚地武雄はこの作品の演技で幾つか賞を取ったはずだが、なるほど、と納得した。
たとえば、女の子に背後から抱きつかれて戸惑う場面など、デリケートな感情表現も正確で、俳優としての実力を感じさせた。
ほのぼのとした、可愛らしい作品。
素直にお勧めできる。
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兄弟の脳内 |
後味の悪い映画でした。何もない日々が豊かである、と言いたいのかもしれませんが気持ちの悪い兄弟の脳内から見た日常でした。
眠る前に兄弟でその日のことを話すシーンは、女性として嫌悪感すら感じました。
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デフォルメ不足のマニア兄弟 |
佐々木蔵之介とツカジが演じたキャラは、現代に浸透したオタク文化の範疇にすでに取り込み済みであり、まったく目新しさが感じられない。役作りいかんでどうにでも転ぶ作品内容ではあるが、キャラが立っていた『家族ゲーム』や『結婚できない男』に比べると、まったく笑えない凡作に終ってしまった。
少々新幹線に詳しくて変なウナギパイの食べ方をしたくらいでは、今の世の中珍しくもなんともない。その弟にもまして特徴のない兄は一体どんなキャラだったのか、映画を見終わった後でも未だにピンとこない。30過ぎても同居を続ける兄弟仲の良さ以外に、まったく目立った点が見当たらない。
同じ女をとりあって仮面兄弟の関係にヒビが入るのかと思いきや、それぞれ別の女に振られて元の兄弟愛の巣に逃げ込むというストーリーは、やはり江國香織らしい脱力感に満ちてはいるが、見ている方は面白くもなんともない。
時折、登場人物の想像上のイメージが現実のシーンの中にカットインする演出には唯一森田監督らしさを感じたが、病的とも思えるキャラのデフォルメはなりを潜めている。というよりはむしろ、監督の感性がオタク化した時代に追いつかれてしまったのかもしない。