雪山に行く前に観てよかった!行きたくなりましたよ。
ストーリーは、寂れたスキー場で「雪山の何でも屋」をする雪猿三人が大暴れ。
彼らに手を焼く温泉宿の従業員たちは、町おこしに掲げた「氷の教会での結婚式」
に熱心に取り組みます。その結婚式を挙げに東京から来た花嫁はスキーの初心者
で、偶然出会った雪猿の一人にコーチを依頼する、というもの。
多すぎて(最後まで見ても)よく分からない伏線が多いので、花嫁七海とコーチ銀の
やりとりを中心に見たほうがよいでしょう。話が進むと明らかになりますが、銀も七海
も過去に傷があり新たに前に進めない面を持っています。しかし、その初心者の七海
が最終的にボーゲンでスロープを降りられるようになった際に一言「下ばかり向いて
ちゃだめですね」。この言葉の後、一気にクライマックスに向かいます。
この二人、主演同士だけど、片や結婚式を控えた花嫁とあって、ラブストーリーに
なりそうでならないもどかしさ(面白さ?)も楽しめます。
また、温泉宿の従業員はどなたも個性的なのですが、結局はサトエリのジャージ
姿と、サトエリの乱闘時の強さにすべてが霞んでしまいました。
雪猿の一人祐治は玉山鉄二が演じていて一押しだったのでもう少し活躍してもらい
たかった。最後のシーンもKYっぷりが目立つ演技にされてるし。次に期待。
さてさて田中麗奈。花嫁七海を演じています。
新品のスキー板を担いで駅を降りるところから始まります。あぁ眉そろえてるなぁ、
とちょっとがっかり。スキーを終えて温泉でくつろぐシーンもあるのですが、むしろ
それより風呂上がりの上気した濡れ髪の浴衣姿にグッときます。湯冷めする勢い
で長時間映してほしかったのですが…このシーンはエンディングでも出でくるので
終わっても席を立ってはいけません。DVDになればメイキングで見れるかなぁ。
あと、笑いの神はいつも通り憑いていて、フェンスに突っ込むところから、練習中に
不自然に転ぶところや、銀がキスをせまるところまで、いつでも笑いが起こります。
あ、銀がキスをせまるところは、銀の仕草で笑いが起きてるのかも。
羽住英一郎監督のスキー場を舞台にした映画。
映像は中々綺麗です。
フィルムグレインは細かい粒子感が残っておりいい感じ。
比較的さっぱりとした箇所が多いですが、フィルムらしさの残った質感です。
シャープさはややぼやっとした箇所が多い。
これは映像ソース自体がそうなのでしょう。
邦画らしい全体的にぼやけた映像。
良くも悪くも邦画のテイストが鮮明に映し出されています。
暗いシーンや動きのあるシーンは綺麗に再現できています。
他のBD作品と比べるとそこそこ綺麗な部類に入ると思います。
再現性はおそらく満点に近い出来ですが、ソース自体が邦画らしいぼやけた映像です。
邦画テイストが好きなら高評価かもしれません。
音も中々。
重低音はよく出ているのですが、響きが小さい。
芯にくる音になっていないので、音全体が軽く感じます。
高音はよく伸びていていい感じ。
サラウンド感もスキーのシーンなどでは十分感じる事ができる。
セリフ部分は一部聞き取りにくい箇所がありますが、これは役者のせいかと思います。
全体的には比較的クリアで問題はありません。
音質の再現性も十分いいのではないでしょうか。
内容はスキー場を舞台にした青春映画。
スキーのシーンなどはとても迫力があり見ていて爽快です。
スピード感、躍動感に溢れています。
ただ、雪のCGや作り物などがチープでそれと分かってしまいゲンナリ。
ストーリーは平凡です。
とにかくテンポが悪く間延びしてしまいました。
最後まで見るのが厳しかった。
尺がそこまで長くない映画なのですが、終わるまで非常に長く感じてしまいました。
設定的にも急展開や、あまりのリアリティのなさに首を傾げる箇所が多く入り込めませんでした。
ラスト前の盛り上がり結構よかったですが、自分には退屈な作品でした。
スキーシーンの迫力とスピード感だけが救いです。
特典はHD画質で特報、TVCMのみと寂しいか。
画質/音質の再現性はよいと思いますので、作品や役者が好きなら。