3月下旬の劇場公開から今回のDVD発売までの間に、長谷部優及びそのファンにとっては「激動」という言葉が相応しい状況にある。
5月24日ランドマークでdream時代の楽曲が復活しファンを「一喜」させ、これからと思わせたところで、7月22日の突然の長谷部優の卒業で「一憂」させている。
本映画の中で印象に残る言葉として、主人公である「優亜」に対して、店のオーナーである秋山奈緒美が、「自分の一番やりたいことのためには、今の居心地のよい居場所を離れることも時には必要である。」という趣旨を話すところがある。
映画の中の「優亜」がどう決断したかは、本品を見ていただくとして、現実の長谷部優の決断が周囲の大人の事情からではなく、あくまで本人の決断であることを、ファンの一人としては願わずにはおれない。
本映画は長谷部優をはじめとする5人の女性が「自分探し」「自分の居場所探し」をするという、よくあるテーマである。
出演者のファン以外にとつては「平凡・普通」という言葉でかたずけられてしまいそうだが、ファンにとっては「愚直」に温かい目で描ききっている点に、現実の事件が創作物である映画の先を行ってしまっているような今の時代にホットできる瞬間となる。
各出演者の見せ場もそれぞれ用意されているので、関係のファンで、劇場で見られていない方は、一度は見る価値がある十分ある作品だと思う。