恐怖漫画「エコエコアザラク」は、1995年の実写映画化以降、幾度となく映像化されてきた
が、これらは古賀新一の原作の世界から設定の一部のみを拝借した別物であり、魔女としての
残忍さと普通の女の子としての可愛らしさを併せ持つ得体の知れない二重人格的名キャラクタ
ー“黒井ミサ”の本来のイメージとは、およそかけ離れたものばかりだった。
今回は満を持しての、原作に忠実な「エコエコアザラク」映像化である!
新たに古賀自身によって描き起こされた原画を使った「止め絵」風の演出と、新たに導入され
たVFXを駆使した微妙な「絵そのものの動き」によって、「エコエコ」に新たな生命を吹き込んだ。
脚本も古賀自身による、本来の「エコエコアザラク」である。
絵そのものは、基本的に古賀の原作マンガと変わらないもので、その不気味なムードは原作マ
ンガと比べても違和感がないどころか、これだ、これが見たかったのだ! と思えるもの。
動画によって不気味に風に揺れる木の葉や炎、カッティング、イメージ通りの声優の演技、
不気味なサウンドに、おもわず「おお! これぞエコエコアザラクの世界!」と唸ってしまう。
そして本来のダークさ全開の黒井ミサ! 巻頭、青白い顔の瞳が動画によって無気味に瞬きし、
呪文を唱えながら静かに踊り出す…! 映像によって「時間意識」を与えられた魔女・黒井
ミサが現代に息を吹き返す、この瞬間に胸が躍った!
黒井ミサ役には、タレントの小阪由佳。可愛らしい小娘かと思ったら、豹変して同級生を皆殺
しにする…といったキャラクターを見事に再現しており、やや舌足らずな喋りで呪文を唱え
る、その声と演技はコケティッシュで、キャスティングにも不満は全くない。「黒井ミサは、
こういう声だったのか!」と、まさに納得のできる“黒井ミサ像”!
チョコマカと不気味に踊りながら現れる悪魔出現シーンや、クライマックスの残虐描写などは、
古賀が「動かすことでしか表現できない皮膚感覚を出したかった」と特に力を入れたという
だけあって、原作を上回る不気味な表現を実現している。
漫画版のファンも納得の「傑作」と言えよう。
画アニメなるものをはじめて買って見てみました。
絵的には紙芝居の絵が少しアニメっぽく動くという程度で
ほとんど原作にアフレコしているような印象を受けましたね。
で、中身ですが、これはもう原作どおりの雰囲気をかもし出しています。
でも、話は二話しか入ってなく、それもそれぞれが10分弱という短さ。
これで三千円以上というのはちょっと高すぎのような気がします。
それと黒井ミサの声を当ててた女優さんいまいちあってない様な感じで、
緊迫感があまり出てませんでした。これをみるなら
原作を買って読んだ方が安くでよっぽどいろいろな話が楽しめると思います。
また、映像として楽しみたいならこれまで映像化された実写版のほうが
はるかに面白いと思います。