京極夏彦先生の作るお話がちゃんと実体化出来ていて凄く良かったと思います。
2007年5月リリース。堤監督の『巷説百物語』の第2弾。原作は『続巷説百物語』の『飛縁魔』。『ひのえうま』の言伝を題材にした作品である。
『ケイゾク』・『TRICK』等での堤ワールドが京極ワールドの再構築映像化をしているわけで、映像表現力は確かにすばらしいのだが、脚本がダメだと思う。特に治平があれではいくらなんでも原作も演じている大杉漣もちょっと可愛そうである。あんな演出京極ファンも堤ファンも誰も求めてはいないだろう。もっとフツーの治平でいいだろうに。
そうは言っても映像化表現力は抜群である。『飛縁魔』白菊を誰が演ずるか興味があったが、小島聖はかなりイメージに近かった。と言うことで良い点と悪い点が混ざり合い非常に評価が難しい出来映えだ。脚本書きを別人にしてでも観る者のイメージを大切にして欲しい。
前回よりもセリフ回しがスムーズで、おぎんなどは前回は見ているこっちが恥ずかしくなるようだったのが何とか聞けるようになってます。
他の俳優さんはそれぞれが性格俳優なので上手にこなしてました。
ケチを付けるなら監督さんでしょう。
私は付ける気ありませんが人によっては言いたい事てんこ盛りでしょう。
台本通りに演じている俳優さんに罪は在りません。
大杉さんのあの病気は治してあげたいなあ。