平成ライダー10周年に発売される本作。テレビシリーズの外伝であり、記念すべき毎年恒例となった劇場版ライダーの1作目となる。特筆すべきは世界初のハイビジョン撮影(HD24)だということ。田崎監督の演出も見事だが、松村カメラマンの撮影もフィルムでは無い緊張感漂う次世代メディアへの挑戦であると、完全版コメンタリーでの談。本来のハイビジョンフォーマットでのソフト化は待ちに待ったというべきなのだが、今回どうせならば完全版とのコンバーチブルならよかったのにという気持ちもあるのだが。
テレビSP「新たなる変身」の後日談にあたるエピソード。ミスター平成ライダー高岩氏の初の
ライダーでもあるアギト。テレビのオープニングに一瞬名前だけのG4システムのカットがあるが、劇場版の伏線なのかもしれない。本作から複数のライダーが入り乱れるようになるのだが、今回アクションのプランで1カットに代わる代わるライダーが飛び込むシーンがある。劇場のサイズならではのカット割であり見事なもの。劇中、氷川さんが暴走するG4に向かって
「 いいだろう...もぅ。もぅいいだろぉぉ! 」
と叫ぶシーンは要さんのアドリブだったそうだ。
2009年はディケイドでアギトのリ・イマジネーション編が放送される。このソフトが発売されるころは超・電王も公開され平成仮面ライダーは大いに盛り上がっていると思う。それも、1作1作に新機軸を起こして来たスタッフの成果に他ならない。
枝葉末節なお話ばかりで申し訳なかったが、本作のヒロイン真魚ちゃん、氷川さんが主役のシリーズで翔一クンは太一のお迎えだけ(うそうそ)。